MIO SUZUKI

ボタンにはその洋服を着ていた人の記憶がある。
どこかへ出かけたとき、誰かと一緒にいたとき。楽しいときも嬉しいときも悲しいときも日々の中で身につけていたボタン。この中のボタンには、中之条町の方々のたくさんの時間で溢れている。私はこのボタンを紡ぐことで、ボタンに関わる様々な時間を感じた。ボタンとは昔のことを思い出すきっかけとなるものだ。そのボタンをennovaに紡ぐ。縁を繋ぐこの場所で、新たな時間を重ね、誰かの思い出を辿ることができたらと考える。